2018年09月08日

自立の大切さ(災害に際して)

このたびの北海道観測史上最大の台風と地震。
地震から3日経過してまだたくさんの方が混乱にある中で、
まずは被災されたみなさまに心からお見舞い申し上げ、
一日も早い復旧をお祈りします。

余市も、台風の強風は、思わずタイニーハウスが倒れるのではと
いうような轟音と揺れでした。
猫を抱きしめながら、「怖いよ」と思わず声に出してしまいました。

翌日敷地を回るとサクランボが2本根こそぎ倒れたり、
ワインぶどうの支柱が抜けたりはしていましたが、
夜に聞いた風から想像したよりも被害はありませんでした。

翌日は札幌で用務があり、夜に20~30年ぶりの友人に会って
楽しんだ後、札幌の友人宅で地震にあいました。
朝から停電に断水、スーパー前の長蛇の列と
災害時の都市の姿を目の当たりにしながら
空港閉鎖で東京に帰れなくなった友人と一緒に余市に戻ってきました。

こちらに戻ると、停電はしているものの、見た目には
普段と変わらない風景。

うちは太陽光パネルによる自家発電で、最低限必要な照明や
携帯電話の充電程度の電気は手に入ります。
トイレはもともと汲み取りやコンポストトイレだし、
台所はプロパンガスだし、初日のディナーが若干暗かっただけで
全く問題ありませんでした。

食べ物がたくさんあることも、安心の理由のひとつですね。
幸いこのシーズンは畑に野菜が食べきれないほどあります。
保存食を含めれば2~3週間はもつでしょう。
それも美味しく安全な食べ物ばかりで。

今週は来客が全部キャンセルになって時間に余裕ができたため
むしろいつもより料理に手間をかけ、品数も多く、豊かな食卓でした。
3日目の今日はベジタリアン食ですが、それだって新鮮で美味しい
野菜ばかりで、実はこれがもっとも贅沢な食事だよねと
話しながらいただいています。

携帯の通じない静かな夜は満点の星空鑑賞。
被災した方々には大変不謹慎な発言ですが、暗闇が創る星空の美しさに
思わず災害を忘れ、見とれた人は少なくなかったに違いありません。

自然は強くて怖くて美しい。
私たち人間は自分たちの弱さや愚かさを思い知り、
そして日頃当たり前だと思っている資源の貴重さを意識したり、
それらを供給してくれる人たちや自分が誰かに支えられているという事実に
感謝するためにこういう機会を与えられたのでしょう。

この度の災害に関しては、停電が経済や生活に与えた被害は大きく、
世の中では「北電がすべて悪い」とか「電気は重要。だから原発」
という声が聞こえてきます。

停電が理由で原発再稼働なんていう非論理的な主張は論外ですが、
「絶対停電させないような」仕組みを電力会社に求めるのもどうかと私は思います。

配給システムに改善の余地があるのは疑いありませんが、
医療施設などの人命にかかわるところへの電力確保を前提に、
たまに停電しても困らないようなまちづくりこそ重要ではないでしょうか。

つまり、太陽光などの再生エネルギーによる自家発電や雨水利用、
コンポストトイレなどのエコ設備を公共施設はもちろん、
個人宅でも普及させること、そしてそれらをシェアできる
コミュニティ、何かあったときに頼れる関係性を作ること。

うちでは、定期的にITデトックスやキャンドルナイトを
楽しむ機会を作ったらいいねと話しています。

ハード設備や法律も大切ですが、よりレジリエントな
心や暮らし方を見直したいと思います。






posted by junka at 20:56| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2018年08月07日

人事を尽くして天命を待つ

気が付いたら7月が終わっていました。

雨続きで太陽の恋しい日々を悶々として過ごしたと思ったら、
月終盤からは一気に猛暑となり、今度は雨ごいをしたい気分です。

農家に百点の天気はないけれど、果物農家にとって、
本当に恨めしいような天気が続いています。
私は農家でもないし、不信心な人間ですが、
自然と「天を仰ぐ」という気分になります。
ワインぶどう.JPG

今年のワインぶどうは長雨のせいで樹勢が強くなりすぎ、
花が咲いても実がつかない「花ぶるい」と呼ばれる現象が起こりました。
うちのブドウも3~4株に1株くらいは全く実がつかず、
昨年の2倍の収量をと意気込んでいたのが、思い切り肩透かしをくらったようです。
周囲の農家も同じような状況らしく、落胆が聞こえてきます。
さち.JPG
それは自然の現象で、仕方ないと言えば仕方ないことなんですが、
みなさん、自然環境と植物の様子を観察し、
研究と創意工夫を重ねています。

実際に、絶妙なタイミングで摘心した農家のブドウはちゃんと実をつけたとか。
まさに神業ですね。
ワイン新苗.JPG

自然を相手にする農業は、工業製品のようにやり直しができません。
机上で計画・設計する世界と異なり、どんなに寝ずに頑張っても、
出ない太陽は出ないし、出ない芽は出ないのです。

「人事を尽くして天命を待つ」というのは私の好きな言葉です。

努力はとても大切だけれど、自らの限界を知って謙虚になることも同じくらい大切。
そういう気持ちになれる今の暮らしがとてもありがたいと感じています。
posted by junka at 20:25| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2018年06月29日

夏の恒例国際ワークキャンプ

今年も始まりました。国際ワークキャンプ。
ウェールズから11人のグループが2手に分かれ、黒松内のぶなの森自然学校とうちの2か所に交代で各2週間、今回は計4週間とロングなキャンプです。薪割り.JPG

8月に予定している小屋の基礎も、施工途中のガーデンもみるみるちに前進しました。
機械や化学薬品など化石燃料に頼らない、忍耐や我慢にも頼らない。
若者たちのパワーで楽しく乗り越え、さらにそのプロセスで普段は気づかないいろいろな発見や出会いが生まれるなんて、とても素敵なことではないですか。
苗植え.jpg
穴掘り終了.JPG

もちろん、いいことづくめかというとそんなはずはありません。
会社組織でもない自由な関係、参加者の目的やモチベーションもまちまち。年齢や国籍など多様性が広がるにつれ、感じ方の違いや意見の衝突もあります。
正直、今年は私がメインの食当なんですが、日々の食事づくりもへとへと…
でも、むしろそういう暮らしに密着した小さなトラブルこそ学びの要素だと私は思っています。
中間シェアリング.jpg

「嫌われたくないから反対意見は言わない」「とりあえず、みんなに合わせておこう」が日本人的マナーかもしれませんが、蔭で悪口を言って表面的に仲良くしたり、相手を一方的に非難するのではなく、自分の気持ちや共通の課題を冷静に共有し、建設的に解決できるように自分自身もチームも鍛えていきたいものです。
全員集合.jpg

若い彼らにはそんなチャンスを与えてもらって、感謝ですね。
posted by junka at 14:00| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする