2017年02月11日

人のための組織とは?

名古屋~鈴鹿の1週間の旅から戻りました。
様々な出会いや気づきがあり、フルチャージされてきた感覚です。

鈴鹿ではアズワンネットワーク鈴鹿コミュニティの
経営者カレッジという2泊3日の講座に参加しました。

アズワンは、最近精力的に活動をオープンにされていて、
世界のエコビレッジとの架橋的な役割もになっています。

これまで取り上げられてきたエコビレッジは、
農山村の自給的な生活をベースに、
敷地や住まいなどわかりやすい一定の枠組みを共有しており、
メンバー内と外との区別がはっきりしていました。

一方、アズワンは街中の住宅地に点在する住民から成り、
誰がメンバーか把握するのが難しいくらい、
多様な関わりを持っており、都市型エコビレッジ、
あるいはトランジションタウンとして
着目されているところです。
カレッジ.jpg

昨年HEPPでも、会員による勉強会を開いたり、
創設メンバーの小野さんをお招きして講演を聞く機会がありました。
おふくろさん弁当.JPG

「やりたい人がやりたいだけ」関わるというコミュニティの原則も
「ルールがない」「上下がない」「責任もない」という会社経営も、
「う~ん、実際はそんなにうまくいくのかな?」「理想論では?」
という疑問をどこかに感じていましたが、このたび実際に現場を見、
いろいろな立場の人の話を聞いて、ぐっと理解が深まりました。

弁当屋.jpg

アズワンは生活面での助け合いの仕組みと併せて、
「おふくろさん弁当」を始め、農業などいくつかの会社を経営しています。
全体では何十人もの職員を雇用し、億を超える収益もありますが、
現場はまるで学生サークルのような和気あいあいとした雰囲気でした。
(決して無責任とか遊び半分な印象を与えるものではありません)

彼らの取り組みは、外からの評価や規則ではなく、
自分の気持ちや願いを素直に言葉にできる関係性、
たとえ失敗しても見守ってもらえる環境があることで、
人がのびのびとその人らしさを発揮しながら
社会に参加できることを実証しています。
鈴鹿ファーム.jpg

一般の会社経営では、効率のいい仕事や、より多くの収益を求めて、
それを実現する人を重用しますが、ここでは量や効率は二の次です。

あくまでも「人のため」という目標をぶれることなく持ち続け、
その目標に合わない場合は、優秀な働き手もお断りしたり、
せっかく儲かっている支店をたたんだり、
普通では有り得ない決断を重ねてきました。

今回一緒に受講した人たちは、会社の経営者や管理職の方でしたが、
一般には「非常識」なことがやすやすと営まれている様子を見て、
目から鱗が落ちる経験を共にしました。

「失敗」や「対立」を恐れるあまり、マニュアルやルールづくりに
膨大な時間やエネルギーを割いたり、それを遵守することが目的になって、
関わる人の気持ちや本質的な課題に向き合うことができなくなっている一般組織と、
自由な意思や発想、互いへの思いやりを大切にする彼らの働き方はまさに真逆です。

夕食.jpg

私自身、長いNPO活動の経験から
「お金をもらったら責任が発生して自由がなくなる」
「雇用契約をしたら上下の関係ができるのでは」
という恐れを持っていました。

でも、自由を奪うのは「お金」や「会社の形態」ではなくて、
「ねばならない」と思い込んだり、自分の考えが正しく、
それ以外を否定しようとする人間の心理だということがよくわかりました。

また、ネガティブな感情が起こったとき「どうしてそういう気持ちになったのか?」と
素直に向き合い、客観的に見つめることができるようになると、
他人との意見の違いも冷静に捉えられ、自分の気持ちも楽になるし、
関係性もよくなることを学びました。
(実践的に学んだわけではないので、自分にどう応用できるのかはまだわかりません)

集合写真.jpg

HEPPも会員のための市民活動団体から、より公益的な方向に向かい、
経済的にも持続可能な活動を目指そうとしているものの、
課題も多いと感じており、大きく舵を切ることに自信がありませんでした。
今回の研修で、私自身、いくつかの不安が取り除かれ、勇気をもらった気がします。

posted by junka at 20:30| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2017年01月31日

農園ファンド

年明け、いよいよ農園ファンドの募集が始まりました。
2016年のわずかな実りをできるだけ有効に生かそうという話から
この企画が生まれました。

最初は「いくらで売ったらいいか」という議論でしたが、
私たちの活動を理解してくれる人と共有し、
これから応援してくれるしてくれる人を増やすために
ファンドへのリターン(ギフト)としてプレゼントすることにしたのです。
ギフトボックス1.JPG
今月はまず25口の応募があり、先週第一弾のギフトを発送しました。
スパークリングワインを筆頭に、これまで研究を重ねたスイーツ
(ぶどうのパート・ド・フリュイ)、カレッジ講座の成果であるハチミツ、
奇跡的に豊作だったサクランボとプルーンのジャム。
どれもストーリーの詰まった手作り品です。

星見さん製菓.jpg
企画からチラシづくり、梱包、発送までスタッフや
学生ボランティアらが心を込めて作りました。

出足はあまりよくなかったのですが、高校の山岳部以来、
もう何十年も会ってない先輩や後輩から
突然応募をいただいたりして、感激しています。

道内だけでなく、東京や埼玉、名古屋、岡山など本州にも飛んでいき、
あちこちから「美味しい」「可愛い」と喜びの声が届いて
私もすっかり嬉しくなりました。

みな梱包.jpg

ファンドの募集は3月まで引き続き行っています。
ぜひ私たちの実りと思いを分かち合っていただきたいと思います。

posted by junka at 20:47| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2017年01月15日

新春の抱負

新年そうそう体調を崩して、未だにエンジンがフル回転していません。
おまけに外は記録的な寒さと雪。
こんなときは焦って動かず、じっくり考えたり、
語ったりする時間に当てるに限ります。

改めて考えると、余市も早いもので今年で6年目を迎えます。
昨年はどんな時でも頼りになる地域の仲間とスタッフに
恵まれたことが何よりの収穫でした。

最近では古参の農家や事業者などとも関係が築かれつつあり、
ここの活動も認知度が広がりました。
新年度も、地域メンバー、インターンやボランティアを中心に、
多様な人びとの出会いが期待されます。

一方、国の事業評価や建物建設の借入れ返済などが始まり、
成果や収益を意識することが多くなりました。
特に、ビジターが切れ間ないハイシーズンは、
大切な暮らしがおざなりになる危険を感じています。

多様な参加や活動は望むところですが、いろいろある中で
「一番コアな価値な何か」「今は何を大切にして、何を妥協するか」
「最終的にはどこを目指すのか」という問いかけと共有が常に大切です。

それがないと、内部からも外部からも
「盛り上がっているようだけど何をやっているのかよくわからない」
ということになりかねません。
新年度を迎えるに当たって、そんな議論を会員さんやスタッフと
していこうと思っています。

個人的には終始して「エコ」と「ビレッジ(コミュニティ)」
「個人の暮らし」と「地域社会」の両方がテーマと思っています。
二つのうち、どちらが欠けても「持続可能な未来」はないからです。

「暮らし」に集中できないときは「仲間」に頼ってもいい。
たとえば昨年は予想外に梅が豊作。しかも天気は最高。
でも同時に子どもの大グループ。
惜しいけど今は無理だなあ…と迷っていたとき
「持っていらっしゃい。漬けてあげるから」と言われ、
ボランティアの一人と1時間だけ梅を収穫して樽ごと預けました。
結果的に素晴らしく美味しい梅漬けを一年中味わっています。

また、昨年はペーパーワークに忙殺されて「農的」とは
程遠い自分の暮らしの有り様に落ち込むこともたびたびでした。
これは永遠の課題でしょうね。

実は、自分ひとりの暮らしなら、気楽なフリーランスでも十分です。
おかげさまで「エコ」と「コミュニティ」という
テーマ以外の「稼ぎ」はしなくてもよくなりました。
でも真剣にここを「ビレッジに育てたい」と思えば、
そのためには「ここにいたい。新しい生き方働き方に挑戦したい」
という若者の収入の道を作るのに、今のところ助成金や借入れも
止むなしという状況です。

50歳の年を迎え、数々のジレンマも抱えながら、清濁合わせ飲んで
「ビレッジ」を創っていこうという覚悟ができました。
遠くの理想を見つめながら茨の道を歩んでいこうと思います。
posted by junka at 13:02| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする