2018年08月07日

人事を尽くして天命を待つ

気が付いたら7月が終わっていました。

雨続きで太陽の恋しい日々を悶々として過ごしたと思ったら、
月終盤からは一気に猛暑となり、今度は雨ごいをしたい気分です。

農家に百点の天気はないけれど、果物農家にとって、
本当に恨めしいような天気が続いています。
私は農家でもないし、不信心な人間ですが、
自然と「天を仰ぐ」という気分になります。
ワインぶどう.JPG

今年のワインぶどうは長雨のせいで樹勢が強くなりすぎ、
花が咲いても実がつかない「花ぶるい」と呼ばれる現象が起こりました。
うちのブドウも3~4株に1株くらいは全く実がつかず、
昨年の2倍の収量をと意気込んでいたのが、思い切り肩透かしをくらったようです。
周囲の農家も同じような状況らしく、農家の落胆が聞こえてきます。
さち.JPG
それは自然の現象で、仕方ないと言えば仕方ないことなんですが、
みなさん、自然環境と植物の様子を観察し、さまざまな創意工夫を重ねています。
実際に、絶妙なタイミングで摘心した農家のブドウはちゃんと実をつけたとか。
まさに神業ですね。
ワイン新苗.JPG
自然を相手にする農業は、工業製品を作るようにやり直しができません。
机上で計画・設計する世界と異なり、どんなに寝ずに頑張っても、
出ない太陽は出ないし、出ない芽は出ないのです。

「人事を尽くして天命を待つ」というのは私の好きな言葉です。

努力はとても大切だけれど、自らの限界を知って謙虚になることも同じくらい大切。
そういう気持ちになれる今の暮らしがとてもありがたいと感じています。
posted by junka at 20:25| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2018年06月29日

夏の恒例国際ワークキャンプ

今年も始まりました。国際ワークキャンプ。
ウェールズから11人のグループが2手に分かれ、黒松内のぶなの森自然学校とうちの2か所に交代で各2週間、今回は計4週間とロングなキャンプです。薪割り.JPG

8月に予定している小屋の基礎も、施工途中のガーデンもみるみるちに前進しました。
機械や化学薬品など化石燃料に頼らない、忍耐や我慢にも頼らない。
若者たちのパワーで楽しく乗り越え、さらにそのプロセスで普段は気づかないいろいろな発見や出会いが生まれるなんて、とても素敵なことではないですか。
苗植え.jpg
穴掘り終了.JPG

もちろん、いいことづくめかというとそんなはずはありません。
会社組織でもない自由な関係、参加者の目的やモチベーションもまちまち。年齢や国籍など多様性が広がるにつれ、感じ方の違いや意見の衝突もあります。
正直、今年は私がメインの食当なんですが、日々の食事づくりもへとへと…
でも、むしろそういう暮らしに密着した小さなトラブルこそ学びの要素だと私は思っています。
中間シェアリング.jpg

「嫌われたくないから反対意見は言わない」「とりあえず、みんなに合わせておこう」が日本人的マナーかもしれませんが、蔭で悪口を言って表面的に仲良くしたり、相手を一方的に非難するのではなく、自分の気持ちや共通の課題を冷静に共有し、建設的に解決できるように自分自身もチームも鍛えていきたいものです。
全員集合.jpg

若い彼らにはそんなチャンスを与えてもらって、感謝ですね。
posted by junka at 14:00| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2018年05月30日

除草について

色とりどりの野草咲き乱れる農園にうっとりしていたら、あれよあれよという間にタンポポが綿毛に。はっとしたときはもう遅い。
思えば長沼時代そして余市に拠点を移してからも、雑草は最大課題でした。もちろん、私たちは除草剤なんて使用したくない。化学的なものを使わずに作物を育て、農地を維持することは簡単ではらいません。
少女とタンポポ.JPG

私は作物栽培にある程度の除草は必要だと考えています。野生の草と一緒に野菜を育てる人たちもいるし、それで自給に十分な収量が得られるなら理想的だと思いますが、残念ながら、私たちの畑においては無除草で成功を収めたことはありません。畑の広さや土の条件、そして育てる作物と目標にする自給量が違うので、一概に失敗、成功を語ることはできませんが、少なくとも私たち(夏は5~7人、冬は3人が常駐、それ以外に年間およそ800人のビジター)ができるだけ買わずに美味しく食べるものを得ることを目標にしたとき、雑草はある程度除去しなければいけないという結論に達しています。もちろん、ゴルフ場の芝のように通年短く刈り続けるということではなく、作物が成長する過程で十分な要素を得られるように、必要なタイミングで最低限の障害物(ごめんね)を取り除くという意味です。
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除草の目的は作物のためだけではなく、地域に受け入れられる条件でもあります。というのも、高齢農家は畑を雑草だらけの土地を「怠けて荒らしている」というふうに捉えるからです。畑だけでなく、住宅や納屋、敷地の隅々まで整然としているのを見ると、彼らが大切にしている価値を感じます。農薬批判を一旦置いておくとすれば、尊重すべき文化だと思います。自然との共生と同じくらい地域との共生は重要です。大上段に「環境問題」や「自然保護」を説いて相手を批判するのではなく、「私たちは怠けて土地を荒らしているのではない、この土地を大切に思って、日々努力している。違う方法で」ということが伝われば、対立せずに対話ができます。地域で生きていくためには、互いの違いを受け入れ、相手に敬意を払いながら自分の価値観も主張するということが肝要です。私たちが有機農家なら対立してもいいけれど、コミュニティや地域トランジションを目指しているなら、やはり対話の道を選ぶべきでしょう。
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今シーズンはスタッフが入居以来散らかり放題だった敷地回りを整頓してくれました。花を植えたりガーデンを作ったりして景観保全にも努めています。タンポポは…これもエゾエンゴサクと並んで風物詩のひとつになってくれたらいいのですが。来月から来る馬に期待しましょう。
posted by junka at 08:41| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする