2017年05月18日

えこびれワインの行方

昨年10月に仕込んで今年1月にリリースしたエコビレッジのワイン。
これまでは会員や寄付者の方にプレゼントという形で提供してきました。

味については好き好きがあるし、お酒をまるで飲めない私には
何とも批評しがたいのですが「美味しい」「期待していた以上」
と言ってくださる方もいてほっとしています。

このたびようやく酒販免許を獲得し、晴れて販売できるようになりました。
わずか100本の在庫ということもあり、今回は販売と言っても
あくまでも「活動の応援者を増やすためのツール」として
活用することにしました。

会員価格1500円、一般小売価格2500円という価格は
「私たちの取り組みを理解して、応援してください」
「このワインの将来を見守ってほしい」
というメッセージを込めたものです。

「もっといいぶどうを作って質の高いものを」とか「作業効率をあげて単価を下げよう」
(今回は原価でなんと1200円!人件費は入ってません)とか
「収量を増やせば収入になる」とか、積極的な意見も出ています。

どれも挑戦したいと思います。
ただ、ここで陥ってはいけないことは手段と目的を見誤ることです。
「何のためにワインを作るのか」「何のためにこの活動をしているのか」
という命題を忘れて「質の向上」や「収入増加」に意識をとられてはいけない。

私達は「エコビレッジ」(持続可能な暮らしとコミュニティをデモンストレーションする場)
を目標に、学びや交流の教材としての農業、「教育ファーム」としてのハル農園を目指しています。

明日の食料のためにも、みんなの夢を叶えるためにも「お金」は大切。
それを手に入れるための技術や組織も重要ですが、それらは全部手段でしかありません。

どんなに優れた技術を手に入れても、ヒット商品でお金が儲かっても
「人の幸せ」や「地球の持続性」と結びついて実感できなければ
意味がないのです。

ただ「あはは」「おほほ」と楽しく過ごし、
現世離れした生き方を望んでいるわけでなないけれど、
「何のためにやっているのか」を忘れないようにしながら、
地道に努力を重ねていきたいと思います。









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2017年04月16日

春を喜ぶ

雪解けとほぼ同時に開花する野の花たち。
雪の下でずっと準備し、この日を待っていたんだろうなと思うと、
「おめでとう!」と祝福してあげたい気持ちと同時に
頑張って咲いてくれて「ありがとう」という気持ちになりますね。

エゾエンゴサク.JPG
私たちの丘が、エゾエンゴサクの花で紫の絨毯になるのも
あと1週間くらいでしょうか。

梅桃桜が順々に咲く本州と違って、北海道の春は
本当に一斉にやってきます。
冬が長くて厳しいからこそこの美しさを楽しむことができる。
厳しい季節にも意味があると感じます。
福寿草.JPG
ここ数年を振り返ると、春は報告書の嵐と補助金の行方に落ち込み、
新しいシーズンの作業に焦ってイライラしていました。

今年は若いスタッフらがてきぱきと気持ちよく
仕事を分担してくれたおかげで
私は心置きなく外の仕事に集中できただけでなく、
仕事以外の勉強をしたり、古い友人に会ったり、
新しいネットワークを開拓したりでき、
これまでにないフレッシュな気持ちで
春を迎えることができています。

春の花.JPG
今年度は財政的に厳しいスタートを切り、
辛抱の年であることは明らかなんですが、
久しぶりに会う人には、よく「以前より元気そう」と言われます。
(単に太ったから?)

ピンチでも焦らず清々しく仕事に取り組むことができ、
季節の訪れを感じたり、日々の暮らしを楽しめるのは
ひとえに仲間たちのおかげ。

以前は補助金の申請書を書きながら感じていた
ストレスや徒労感も、若い仲間たちのためにと思うと
なくなりました。

「早く行きたければ一人で行け、
遠くに行きたければみんなで行け」
アフリカの何処かの諺だったでしょうか。
活動開始して9年目の春、思えば遠くまで来たことを感じずにはいられません。

posted by junka at 22:22| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2017年03月25日

社日祭

春分を迎え、近所の神社で社日祭が開かれました。
土の神様に今年の豊作を祈る儀式ですが、きちんと神主さんを招いて祀る地域は、
町内でも珍しくなったそうです。
出雲神社.jpg
都会の不信心な家庭で育った私は、あらゆる宗教行事に興味のない人間でした。
若いときも受験祈願とか厄年とか、一切したことがありません。
でも、作物を育てるようになってから、自然の偉大さを改めて感じ、
「人事を尽くして天命を待つ」という心境を理解するようになりました。
半年かけて精魂込めて育てた作物が、台風や大雨で水の泡になることは
珍しくありません。
人間の力を超えたものを崇め、天に祈るのはごく自然なことでしょう。
農業は神様に最も近い仕事だと思います。
お供え.jpg
社日祭では、前日から神社の周りを除雪したり、
飾りつけをしたり、しめ縄を編んだりし、当日も昼から宴会と、
2日間に渡って近隣の長老たちとゆっくり過ごしました。
長老.jpg
昔の写真を見ながら懐かしい話を聞いたり、
家族の話や農業の話、戦争の話など、
日頃はなかなか聞けない話も聞けて、とても有意義な時間でした。

うちの若いスタッフもしめ縄を編んだり、宴会に参加したりして、
交流させてもらいました。私たちの活動も6年目を迎え、
こんな行事にも加えていただくようになったことを、ありがたく感じました。
縄ない.jpg
posted by junka at 00:00| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする